* トリュフォーの女優たち *
  - トリュフォーの愛した女優たちをトリュフォーの言葉で紹介


トリュフォー作品に登場する女優をトリュフォー自身の言葉で紹介します。

カトリーヌ・ドヌーヴ / Catherine Deneuve
 出演作:「暗くなるまでこの恋を」「終電車」

「私の憧れの夢の女優。カトリーヌ・ドヌーヴの美しさは、あたかもかつてのハリウッドの銀幕を飾ったヒロインたちのように、その美しさがあるだけで素晴らしく、映画にストーリーなどなくてもよいくらいなのである。観客は彼女の美しさを見るだけで幸福感に満たされるに違いない。彼女の美しい身振り、彼女の完璧な容姿、彼女の控えめな表情が観客の想像力を刺激し、彼女の顔に思いのままの全ての感情を見ることを可能にするだろう。彼女は名声や成功に甘んじることなく、女性にとって大事なことは、ただ一つ幸福ということを熟知している。彼女は”女”の典型なのである。」

ファニー・アルダン / Fanny Ardant
 出演作:「隣の女」、「日曜日が待ち遠しい!」

「彼女には私の映画のヒロインの条件を満たす全てがあった。生き生きとした魅力、バイタリティー、情熱、力強さ、ユーモアが、密やかで内気でおどおどした面、鋭く繊細な感受性とともに、満ち溢れていたのである。 撮影中の女優の態度は様々である。絶えずおびえながらも、そのおびえを隠して見せない女優もいるし、楽しくて仕方がないのに、その幸福感を表に出すのを控える女優もいる。ファニー・アルダンは自分の気持ちを少しも隠さずに、おびえも幸福感も体一杯に表現する女優だ。どんなシーンにも演じる前に自己を同化させてしまう、素晴らしい集中力の持ち主なのである。本番が終わり、OKが出ると、彼女の顔はぱっと輝き、言葉にこそ出さないものの、その明るい微笑みは生きる喜びで一杯なのだ。」

ジャンヌ・モロー / Jeanne Moreau
 出演作:「突然炎のごとく」、「黒衣の花嫁」、「大人は判ってくれない」−逃げ出した仔犬を探すうち、通行人のジャン=クロード・ブリアリにナンパされるマドモアゼル役。

「ジャンヌ・モローはうわべだけの恋愛遊戯ではなく、完全なる愛そのものであり、本気で恋をしたくなるタイプの女性なのである。 多くの女優たちが、演技とはただもう葛藤と緊張の連続と思い込んで、集中力をまるであの忌まわしい強制収容所と混合しているのではないかと思えるほどだ。ところがジャンヌ・モローは軽快そのもの。よく笑い、心なごむ優しさの中でこそ最高の演技を見せる。 そんなオーラと優しさの中から彼女は全てを創造する。だからこそ、また強烈なエモーションを表現できるのである。人間の弱さや傷つきやすさに対する寛容と強烈な共感と心からの理解力、そういった全てをジャンヌ・モローが演じているスクリーンに読み取ることが出来る。」

ベルナデット・ラフォン / Bernadette Lafont
 出演作:「あこがれ」「私のように美しい娘」

「私が始めてベルナデット・ラフォンにあったのは第四共和制下だったが、彼女が根っからの貴族であることはすぐにわかった。しかし彼女は、おしとやかな貴族ではなく、男を刺激せずにはおかないあばずれ貴族でありフランス映画のもっとも高貴な挑発的女優なのだ。何と言っても何をやっても下品にならないのが彼女の魅力だ。男優で言えば、ジャン・ルノワールの映画(「牝犬」「素晴らしき放浪者」)のミシェル・シモンのような、あるいはヒッチコックの映画(「魔窟の野獣」「パラダイン婦人の恋」)」のチャールズ・ロートンのような、気品と風格を備えているのである。

フランソワーズ・ドルレアック / Francoise Dorleac
 出演作:「柔らかい肌」

「彼女は何より人間として、めったに巡り逢えない女性。彼女と一時間一緒に話をした人なら誰もが、その人間的な魅力、女らしさ、知性、品性、信じられない精神力に心打たれ、忘れがたい印象を持っているに違いない。」

イザベル・アジャーニ / Isabelle Adjani
 出演作:「アデルの恋の物語」

「彼女について月並みな言葉で語るのは不可能。かといって適切な言葉が簡単に見つかりっこない。私はイザベル・アジャーニに関する限り、相手が誰であろうと、要点が何であろうと、まったく説得しようなどという気はないのである。ただ彼女はテレビジョンの小さな画面の前で、私に涙を流させた唯一の女優なのである。アデルの恋の物語撮影当時、夜になると私の目と耳は疲れ果てている。日中、あまりにも彼女を見つめすぎ、あまりにも彼女に耳を傾けすぎたのだ。私はアジャーニが自分の役で見せた演技の密度に驚き、あっけにとられてしまった。」

ジャクリーヌ・ビセット / Jacqueline Bisset
 出演作:「アメリカの夜」

アメリカの夜のヒロインに起用した理由について言及された時の答え

「このヒロインがイギリス女優でハリウッドに行って成功した国際的なスターであること、それにフランス系の血筋を引いていてフランス語がしゃべれるということ、そして美しい顔立ちに謎めいた影を秘めているということ、そういった全ての条件にジャクリーヌ・ビセットはぴったりでした。恋人(ダニ)にさられた失意のアルフォンス(ジャン・ピエール・レオー)が撮影の途中で映画をやめようとすると、彼女が優しく慰めて一夜を過ごすという台詞など、まったくジャクリーヌ・ビセットその人のイメージから生まれたものである。」

クロード・ジャド / Claude Jade
 出演作:「夜霧の恋人たち」「家庭」「逃げ去る恋」

「夜霧の恋人たちから家庭を経て、逃げ去る恋へとクロード・ジャドはジャン・ピエール・レオーの相手役となるわけですが、どんどん美しくなっていって、逃げ去る恋の時は本当に美しかった。家庭、逃げ去る恋とカメラはネストール・アルメンドロスですが、彼も彼女が大好きで実にきれいに撮ってくれました。」

ジュリー・クリスティー / Julie Christie
 出演作:「華氏451」

「表情を抑えた目つきがすばらしく、本当に何でもこなせる女優に違いない。「華氏451」でのリンダの役は大して重い役ではなく、この女優の才能のほんの一部しか使えないのが残念だ。ジュリー・クイスティーは、現実の彼女よりもスクリーンに現れるときの方が女らしさや謎めいた魅力を持っている女優で、フィルムに感光された彼女の女っぽさと実生活の彼女の、なんともあっけらかんとした、いわば男の子になりそこないのようなさっぱりした感じとはまるで違う。」

デルフィーヌ・セイリグ / Delphine Seyrig
 出演作:「夜霧の恋人たち」 アントワーヌが探偵としてもぐりこんだ靴屋の主人の妻役。アントワーヌの憧れの人。

「彼女のような素晴らしい女優はめったにいない。おとぎ話の美しい人物のような雰囲気とともに、若い青年が憧れる夢の女のイメージにぴったりの女優。デルフィーヌ・セイリグという女優は、アラン・レネの映画(「去年マリエンバードで」「ミュリエル」)を見ただけで文句なしに素晴らしい。ただあまりにも悲劇的な役のイメージが強く、軽いコミカルな役を演じたことがなかった。しかし普段の彼女は実に軽快でユーモアたっぷりでセクシーで魅力的なのです。私はそんな自然な彼女を映画に撮ってみたいと思ったのです。」

マリー・デュボワ / Marie Dubois
 出演作:「ピアニストを撃て」シャルル・アズナブール扮する主人公のピアニストの恋人役

「この映画でのマリー・デュヴァオワは「本物の」若い娘。若々しく新鮮で、優美でちょっと男の子っぽく、子供っぽい所も大きな魅力。激しい情熱を秘めており、恋にも熱中するが、優しく羞恥心もある娘なのである。」

マリー・フランス・ピジェ / Marie-France Pisier
 出演作: 一連のアントワーヌ・ドワネルシリーズ(大人は判ってくれないを除く)に登場し、アントワーヌの初恋の人、コレットを演じる。

ナタリー・バイ / Nathalie Baye
 出演作: 「緑色の部屋」「アメリカの夜」スクリプターの女史、ジョエル役「恋愛日記」シャルル・デネル演じる主人公が車を運転中、目に止まった脚線美の女性のいとこ役。

キカ・マーカム / Kika Markham
 出演作: 「恋するエチュード」英国人の姉妹、姉のアン役

「心を打つ大きな瞳の彼女は、大地に近い母性的な、体つきのしっかりした女性で優しく現実的な姉のアンを演じる。」

ステイシー・テンデター / Stacy Tendeter
 出演作: 「恋するエチュード」英国人の姉妹、妹のミュリエル役

「重々しくハスキーな声が印象的で、激しい情熱とともに入神の演技を見せる若い彼女は妹のミュリエルを演じる。」

ブリジッド・フォセー / Brigitte Fossey
 出演作: 「恋愛日記」多彩な女性交遊歴「恋愛日記」を出版することになった主人公シャルル・デネルに恋する編集者ジュヌヴィエーヴ役。
レスリー・キャロン / Leslie Caron
 出演作: 「恋愛日記」主人公シャルル・デネルのパリ時代の愛人ヴェラ役。
ドロテ / Dorothee
 出演作: 「逃げ去る恋」アントワーヌ・ドワネルシリーズ、ラストを締めくくる作品「逃げ去る恋」で彼の最後の恋人サビーヌを演じる。
ダニ / Dani
 出演作: 「アメリカの夜」ジャン・ピエール・レオーの恋人、リリアーヌを演じる。しかし最後彼にこっぴどい仕打ちを食らわす。 「逃げ去る恋」物語の中盤、アントワーヌが浮気する女性役。
松本弘子 / Hiroko Matsumoto
 出演作: 「家庭」アントワーヌがうつつをぬかす日本女性”キョウコ”を演じる。。


特集トップへ戻る



Copyright - Sakurako - 2002 All Rights Reserved
sakurako0720@hotmail.com

[PR]話題の新車を無料プレゼント中:必ず当る抽選会!今すぐ応募で簡単GET